プログラマーやデザイナー、ライターなどを職業とするIT系のフリーランスであれば、海外長期滞在や移住を考えることも少なくないですよね。
東南アジアなどの物価の安い国で暮せば、円を稼ぎつつ、海外現地でゆったりとノマドライフをおくることも可能です。
フリーランスの海外移住先として人気の国の1つが「フィリピン」です。
筆者も語学留学をきっかけにセブ島を訪れて以来、5年ほど、フィリピンをメインに日本との二重生活を送っています。
この記事では、フィリピンに移住するメリットやデメリット、フリーランスとしての生活のしやすさなどを紹介していきます。
フィリピン移住・長期滞在を検討している人は是非チェックしてみてくださいね。
目次
フィリピンってどんな国?
国名 | フィリピン共和国(Republic of the Philippines) |
---|---|
地域 | 東南アジア |
首都 | マニラ |
公用語 | 英語・タガログ語 |
通貨 | フィリピン・ペソ(PHP) |
政体 | 共和制 |
フィリピンは東南アジアの島国で、近年は経済発展が著しい国の1つです。
比較的簡単に長期滞在できる国なので、海外に拠点を構えたい人にオススメの国といえるでしょう。
フィリピンに長期滞在しながらビジネスを展開するという方法もあれば、マレーシアやタイなどの東南アジア諸国を行き来しながら旅するようにノマド生活を行うこともできます。
フィリピンはフリーランスの海外移住先として多くのメリットがある国なので、ぜひ検討してみてくださいね。
フィリピン移住のメリット
まず、フリーランスの海外移住先としてフィリピンという国を選ぶメリットを紹介していきます。
フィリピン移住に興味がある人は、あらかじめ確認しておきましょう。
長期滞在しやすい
フィリピンは世界中にある国のなかでも長期滞在の難易度が低く、ツーリストビザを延長して滞在することもできます。
そのため、ビザなどの複雑な手続きを避け、簡単に長期滞在できる国を探している人にオススメの国といえます。
フィリピン国内に長期滞在する方法については後述しますね。
日本から近く、渡航費も安い
フィリピンは日本から近く、直行便も就航しています。
直行便が就航している都市はマニラとセブの2都市で、成田・羽田・新千歳・中部・福岡などの日本の主要空港から直行で渡航することができます。
航空運賃も安く、時期によっては直行便で片道10,000円台からあります。
また、LCCも就航しているので、渡航費用を安くできることは大きなメリットの1つといえるでしょう。
筆者も年に数回日本に帰国しているのですが、頻繁に日本とフィリピンを行き来したい人にとっては見逃せないメリットです。
主要都市や観光地であればフリーWi-Fiが整備されている
首都のマニラや最大都市ケソン、観光地として有名なセブ島ではフリーWi-Fiの整備状況は良好です。
公共交通機関やカフェ、ホテルなどさまざまな場所でフリーWi-Fiが整備されています。
IT系のフリーランスなどでフリーWi-Fiの整備状況を重視する方は、主要都市に滞在するのがオススメです。
フィリピンの地方へ行くと、整備状況が悪くなるので注意が必要です。
フレンドリーな国民性・親日家が多い
国民の多くがカトリック教を信仰しているフィリピンの文化は、日本と異なることも多いものの、特殊な文化が少ないので比較的馴染みやすいといえるでしょう。
また、フィリピンには訪れた人を親切に歓迎する文化があり、国民性もフレンドリーであるため、あなたから現地の人に近づけば親しくなれます。
親日家も多いため、フィリピン現地で人脈を広げてビジネスをしたいと考えている人には、フィリピン人のフレンドリーな国民性は大きなメリットになります。
フィリピン移住のデメリット
フィリピン移住する際に、覚えておきたいデメリットもいくつかあります。
現地通貨を稼ぐのが大変
フィリピンは近年経済発展が著しい国であるとはいえ、先進国と比べると物価はまだまだ安いです。
そのため、先進国のクライアントから報酬を得て生活するなら楽ですが、現地でビジネス展開して現地通貨を稼ぐのは大変だといえるでしょう。
現地でのビジネス展開も視野に入れている方は、日本人や先進国の国籍を持つ顧客をターゲットとしたビジネスを展開するのがおすすめです。
フィリピン人向けのビジネスで稼ぐのは難しいと考えておきましょう。
地方都市ではフリーWi-Fiの整備状況が悪い
主要都市や観光地ではフリーWi-Fiが整備されているものの、地方都市や田舎街では十分に整備されていないことがあるので注意が必要です。
通信環境を常に確保しておきたい人は、あらかじめポケットWi-Fiや、SIMフリーのスマートフォンを準備しておくことをオススメします。
ポケットWi-Fiルータや挿入するSIMカードは、フィリピン国内にあるショッピングモールやモバイルショップで販売されていますよ。
自宅をメインに仕事をする場合は、固定回線も契約しておくのがいいでしょう。
インフラ整備・衛生面に問題がある
フィリピンは開発途上国なので、インフラ整備や衛生面に問題がある場所もあります。
道路整備が不十分で酷い渋滞が発生したり、治水設備の性能が悪いために浸水する、停電になるといったことも度々起こります。
このようなデメリット面もしっかり把握した上で、移住をご検討くださいね。
英語はフィリピンの公用語。問題なく通じる
海外移住を考えたとき、まず気になるのが言語ですよね。
フィリピンの公用語は英語とタガログ語なので、英語は国内の至るところで通じます。
フィリピン現地の教育機関では、早いうちから英語を教えているため、フィリピン国民の多くは英語で問題なく会話ができるのです。
映画も字幕なし、タガログ語吹き替えなしの「英語」で放映され、子供から大人まで楽しんでいますよ。
そのため、英語が出来る方であればコミュニケーション面で困ることは少ないでしょう。
また、フィリピンのセブ島は日本人向けESLの聖地でもあります。
英語に自信がない方は、移住や長期滞在の下見を兼ねた語学留学もおすすめです。
特に身につける必要はありませんが、タガログ語やビサヤ語など、フィリピン現地の言語に興味がある方は、移住後に学ぶものいいでしょう。
フィリピン移住・長期滞在のおすすめ手順
最後に、フィリピンへ長期移住したい方におすすめの移住手順について紹介します。
フィリピン国内で事業を展開せず、国外のクライアントから報酬を受け取りつつ海外生活をする場合、観光ビザの延長という方法で滞在するのがオススメです。
ここでは、この方法での滞在手順を紹介していきます。
ノービザでフィリピンに入国する
日本国籍保有者は、ノービザでフィリピンに入国することでき、最大30日間滞在できます。
まずは、この方法で入国しましょう。
滞在許可が切れる前に延長する
ノービザでフィリピンに入国して30日以上滞在するとオーバーステイになるため、入国から30日以内にイミグレーションオフィスに出向き、観光ビザの延長手続きを行いましょう。
イミグレーションオフィスは、マニラやセブなどの主要都市にありますので、滞在先の最寄りの施設で手続きをしてくださいね。
こうして延長手続きを行えば、さらに30日間の滞在期間が延長されます。
滞在期間の延長申請に必要なものは、
- パスポート(残り有効期限6ヶ月以上)
- 申請書(イミグレーションオフィスで配布)
- ビザ延長申請料
上記の3つになります。
パスポートの有効期限にはご注意くださいね。
その後は30日または60日ごとに、この延長手続きを繰り返して滞在できます。
最大で3年まで延長できるものの、60日以上滞在する場合は、ACRと呼ばれる「登録証」を発行しなければならないため、この申請は忘れないようにしてくださいね。
出国時は出国許可証(ECC)を取得する
観光ビザを延長しながら6ヶ月以上フィリピン国内に滞在した場合、ECCと呼ばれる「出国許可証」を取得しなければ、フィリピンから出国することができません。
そのため、日本へ帰国したり、東南アジアの他の国に行ったりするなど、フィリピンを出国する際には必ずイミグレーションオフィスでECCを取得しましょう。
有効期限は1ヶ月なので、出国の1週間前には取得しておいてくださいね。
まとめ|フィリピン移住で気軽にノマド生活を楽しもう
ここでは、フリーランスに人気の移住先の1つ「フィリピン」について詳しく紹介しました。
フィリピンは比較的簡単に長期滞在できる国ですので、海外移住を試してみたい人や、留学も兼ねて海外に長期滞在したい人におすすめです。
観光ビザで最大3年間滞在できるのが魅力で、非常に簡単に滞在できますよ。
なお、フィリピン国内のクライアントから報酬を受ける場合は「就労ビザ」が求められますので、該当する場合はしっかり取得し、不法就労にならないようにしてくださいね。
東南アジアに興味がある人や簡単に滞在できる国を探している人、フィリピンが好きな人はぜひ検討してみてください。