インターネット業をメインワークとしている方なら、海外ノマドフリーランスとして働くことを一度は検討することがあるのではないでしょうか。
そんな筆者も海外ノマドワーカーのひとり。フィリピンのセブ島に住んで早5年になります。
日本から比較的近く、生活費の安い東南アジアでノマドワークしているフリーランスは多いですが、そのなかでも特に人気の国といえば「タイ」です。
そこで今回は、フリーランスとして海外移住や長期滞在をする場合に、比較的滞在しやすい国「タイ」について紹介します。
「せっかくフリーランスなのだから、思い切って海外移住して現地の生活を楽しみながら働きたい!」
こう考えている人は、ぜひ参考にしてくださいね。
目次
タイってどんな国?
国名 | タイ王国(ราชอาณาจักรไทย) |
---|---|
地域 | 東南アジア |
首都 | バンコク |
公用語 | タイ語 |
通貨 | タイバーツ(THB) |
政体 | 立憲君主制 |
タイは、カンボジアやベトナム・シンガポールの近くにある東南アジアの国家のひとつで、ASEAN諸国のなかでも比較的発展した国です。
比較的滞在しやすく、日本から近い国であり、海外フリーランスが拠点の1つを構えるのに最適の国といえます。
ただし、長期滞在用のビザを取得する難易度がやや高いため、複数の国を行き来しながら「旅をするように」海外生活したい人向けの国です。
タイ移住のメリット
最初に、タイに移住するメリットについて詳しくみていきましょう。
数ある海外の国のなかからタイ移住を選ぶとどんなメリットがあるのか、あらかじめチェックしておくことをオススメします。
ビザランとビザ延長で滞在期間を延ばしやすい
通常、タイに入国するとアライバルビザが発給され、滞在期間は最長で30日となります。
しかし、近隣国に一度出国して再度タイに入国する「ビザラン」をすることによって、滞在期間を延長することができます。
また、アライバルビザはタイ国内にあるイミグレーションオフィスで、1回に限り30日間延長できます。
これによって普通に入国するより滞在期間を延ばせるので、タイにある程度長期滞在したい人はイミグレでの延長という手段をとっても良いでしょう。
フリーWi-Fiなどの通信環境が良好
特にインターネット上で仕事をするITフリーランスとして活動している方には、良好な通信環境が必要不可欠ですよね。
タイ国内では、首都のバンコクから地方都市までフリーWi-Fiの整備状況が整っています。
公共施設やカフェ・レストランなどのさまざまな施設でフリーWi-Fiが準備されているので、うまく活用してみてくださいね。
さまざまな場所で仕事をする「海外ノマド生活」を、思い切り楽しめる環境が整っています。
日本から近いので行き来しやすい
日本と海外を行き来しながら、二重拠点をもってフリーランスとして活動したいと考えている人も多いですよね。
そんな方にも日本から近いタイはおすすめで、安い航空券+短時間での渡航が叶う国です。
タイまでは片道6時間~8時間程度で、航空運賃は直行便で30,000円前後からあり、LCCの乗継便を利用すれば20,000円以下でチケットが見つかることもあります。
家族が日本にいる場合や、友達や仕事仲間を日本から呼びたい場合にも比較的呼びやすいのでオススメの国です。
滞在費が比較的安い
タイは東南アジアの開発途上国なので、滞在費が安いことが大きなメリットです。
先進国に移住する場合に比べて、安い費用で長期滞在を楽しめるでしょう。
余裕の出たお金は事業を拡大するための資金に使う、投資に使うなど、滞在費が安いメリットをうまく活用してみてくださいね。
とはいえ、タイは経済発展しているのでインフレ傾向にあります。
徐々に物価が上がっていて滞在費も上昇傾向にあるので、念のため注意しておきたいですね。
親日家が多い
日本とタイの関係は比較的良好で、タイ国民にも親日家が多くなっていますので、日本国籍保有者としてタイに移住するなら生活しやすいことが大きなメリットです。
国籍差別などが気になっている人にとって、親日家が多いことは大きなメリットになりますよね。
タイ移住のデメリット
次に、タイに移住で覚えておきたいデメリットについても確認しておきましょう。
移住後に「思っていたような楽しい海外生活じゃなかった…」と後悔することのないよう、デメリットについてもしっかり確認しておいてくださいね。
タイ文化に馴染むのが大変
海外の文化の好みには個人差があるものの、タイには独特な文化があるため、人によっては馴染みにくいと感じるかもしれません。
タイは仏教国なので、生活のさまざまな部分に仏教の考えが根付いています。
そのため、理解するのが難しいこともあるかもしれませんが、長期滞在する場合は少しずつ現地のタイ文化に慣れるようにしましょう。
タイ語の習得が難しい
タイに長期滞在したり、国内で事業を展開するならタイ語の取得は必要不可欠です。
タイ語は非常に難しく、習得難易度がとても高い言語ですので、習得までに時間を要し苦労するでしょう。
タイに長期滞在する場合や、第2の拠点として事業を展開する場合は、あらかじめタイ語を勉強しておくことをオススメします。
経済成長が終わりつつある
タイの経済は比較的堅調であるものの、経済成長率は緩やかになりつつあります。
そのため、今後現地の通貨を稼ぎにくくなる可能性があるでしょう。
東南アジア諸国の経済状況にも影響されるので、現地でビジネスを展開する場合は近隣諸国の情勢も合わせてチェックしておきましょう。
リスクヘッジのためにも、複数の国に拠点を準備しておくのがオススメです。
タイで英語は通じる?
タイで長期滞在をする場合、英語がどの程度通じるのか気になるところですよね。
次に言語の問題についてチェックしていきましょう。
タイ国内ではあまり英語が通じない
タイは東南アジア諸国のなかでも、国民の英語力が低い国として知られています。
そのため、あまり英語が通じず、英語でのコミュニケーションには苦労するでしょう。
タイのローカルに密着しながら長期的に滞在したい方は、現地の公用語であるタイ語の習得がどうしても求められてしまいます。
タイ言語取得のハードルも高いので、渡航後に後悔しないためにも予めタイ語を勉強しておきましょう。
観光地やイミグレーションオフィスでは通じる
英語が通じにくいタイでも、世界的に有名な観光地や外国人居住者が訪れるようなイミグレーションオフィスなどの行政施設では英語が通じます。
そのため、言語に不安がある方は観光地のあるエリアに居住拠点を構え、現地語を学びつつ英語がある程度通じるエリアで生活するのもいいでしょう。
タイ長期滞在のおすすめ手順
最後に、タイへ長期移住したい方におすすめの移住手順について紹介します。
タイにある程度の期間滞在することを考えている方は、ぜひこの方法での移住を検討してみてくださいね。
まずは渡航してアライバルビザで入国する
日本国籍保有者の場合、あらかじめ何らかのビザを取得していなくても、タイ入国時にアライバルビザを取得することができます。
まずはアライバルビザで入国するのがいいでしょう。
アライバルビザで認められている滞在期間は、最大30日です。
イミグレーションオフィスで延長する
アライバルビザは1度限りのみ延長することができ、延長するとさらに30日間滞在できます。
延長手続きは、タイ国内各地にあるイミグレーションオフィスで行います。
イミグレーションオフィスは、バンコクやパタヤなどの主要都市にあるので、最寄りのオフィスで手続きを行ってくださいね。
タイを出国する
延長した滞在許可が切れる前に、オーバーステイにならないようにタイ国外に出国しましょう。
隣国に出国しても遠い国に行っても大丈夫で、もちろん日本に戻ってもOKです。
タイへ再入国する
一度出国した後、タイへ再入国します。
再入国するとアライバルビザが再び発給され、また30日間滞在できるようになります。このビザも延長できるので、期限が切れそうになったらまた延長手続きを行ってくださいね。
延長した滞在期間が満了しそうになったら、再びタイを出国します。
この方法で、タイに120日間滞在できます。
こういった行為を通称「ビザラン」と呼びますが、ビザランは年々厳しくなる傾向があるので、タイ国内への滞在は年間120日程度にしておくのがいいでしょう。
これ以上の長期滞在をしたい場合は、EDビザ(留学ビザ)やエリートビザなどの取得を検討してみてくださいね。
タイランドエリートは数百万円程度の資金で取得できるため、資金に余裕があってタイに長期滞在したい方は取得するのもいいでしょう。
まとめ|タイ移住で楽しいフリーランス生活を!
今回は、フリーランスとして仕事をしつつタイに移住する方法について紹介しました。
長期滞在の難易度は高めのタイですが、1年に数ヶ月程度の滞在であれば難易度も低く、複数拠点を行き来しながら働きたい人にとっては最適な国です。
タイの近隣にはマレーシアやフィリピンなど、比較的長期滞在しやすい国があるので、それらの国と行き来するのもいいですね。
海外移住では思わぬビジネスチャンスがあったり、日常では出会うことのない人との出会いがあったりと、日本では経験することのできない体験ができることもあります。
タイへの渡航にビザは必要ありませんので、まず一度下見に訪れるのもいいですね。